
転職活動をいつから始めるか迷う・・・
こんな悩みにお答えします。
- 現在の仕事を辞めてから転職活動をすべきかか悩んでいる
- 在職中に転職活動をすべきか悩んでいる
- 在職中に転職活動する人ってどのくらいいるの?大変なの?
在職中と辞めてからの転職活動のメリット・デメリットを比較し、選ぶべきタイミングについて考えてみましょう。私の体験談も紹介します。
働きながらの転職活動は無理?転職者実態調査から見る
転職者実態調査の概況のデータを見ると、転職活動に関する情報が得られます。ただし、これは他の人がどのように転職活動を行っているかを示した情報であり、参考としてご覧ください。
転職者実態調査の概況のデータについて
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」には、「事業者調査」と「個人調査」の調査結果があります。このうち個人調査の「転職について」の結果です。
- 調査目的は、就業意義等の実施を把握する
- 調査対象:5人以上の常用労働者を雇用する事業所から約17,000事業所およびそこで働く転職者約10,000人
- 無作為抽出
- 有効回答率 事業調査53.1%、個人調査55.9%
- 調査期間:令和2年12月3日から令和3年1月27日
どのように転職活動したか
転職者の転職活動方法です。
- 求人サイト・求人情報専門誌、新聞・チラシ等:39.4%
- ハローワーク等の公的機関:34.3%
- 縁故:26.8%
以下は総数と20~24歳(オレンジ)、25~29歳(青)をグラフ化したものです。20代の約半数は、求人サイト・求人情報専門誌、新聞・チラシ等で転職活動をしています。


どのような転職準備活動をしたか
転職者が転職する際に準備活動をしたかの結果では、半数以上が「特になにもしていない」です。
- 総数(全体):66.9%
- 20~24歳:67.7%
- 25~29歳:63.2%
転職活動をした人は何をしたかについてのうち、上位3つです。ただし、「その他」の結果は除きました。
- 産業・職業に関する情報等の収集をした:20.6%
- 就職ガイダンスや適性・適職診断等を受けた:19.7%
- キャリアコンサルティングを受けた:18.5%
- 産業・職業に関する情報等の収集をした:49.1%
- 就職ガイダンスや適性・適職診断等を受けた:25.8%
- キャリアコンサルティングを受けた:22.8%
転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間
転職者が転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間です。
- 1か月以上3か月未満:28.8%
- 転職活動なし:23.6%
- 1か月未満:18.3%
以下は総数と20~24歳(オレンジ)、25~29歳(青)をグラフ化したものです。20代では約半数は離職する3か月未満でに転職活動を始めています。転職活動なしで離職する割合も大きいです。


働きながらの転職活動のメリットとデメリット
働きながらの転職活動には、メリットとデメリットが存在します。それぞれ見ていきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
収入の維持 安定感 ストレスの軽減 職歴に空白期間がない | 時間とエネルギーの制約 ストレスと精神的な負担 面接のスケジュール調整の難しさ 転職先の情報不足 |
メリット
収入の維持
働きながら転職活動を行うことで、収入が途絶える心配がありません。新しい仕事を見つけるまでの期間も、現在の収入を得ながら生活を維持することができます。
安定感
現在の仕事で安定した収入を得ながら転職活動を進めることで、焦らずに適切な求人情報を見つけることができます。急いで決める必要がなくなるため、より良いキャリアチョイスができる可能性が高まります。
ストレスの軽減
現職と転職活動を両立することで、経済的な安定感や日常のルーティンを維持することができます。転職活動に関連するストレスや不安を軽減することができるため、メンタル面での負担が軽くなる可能性があります。
職歴に空白期間がない
採用担当者からの信頼度が高まり、選考の際のハードルが下がるため、就職活動がスムーズに進む可能性が高まります。
デメリット
時間とエネルギーの制約
在職中に転職活動を行うと、時間とエネルギーの制約が発生します。仕事に対する責任や業務の遂行に加えて、履歴書の作成や求人情報の調査、面接の準備などに時間と労力を割かなければなりません。忙しいスケジュールの中で転職活動を進めることは、ストレスや疲労感を引き起こす可能性があります。
ストレスと精神的な負担
在職中の転職活動は、両方の仕事を同時にこなさなければならないため、ストレスや精神的な負担がかかることがあります。仕事と転職活動の両方に集中しなければならないため、心身のバランスを保つことが難しくなるかもしれません。
面接のスケジュール調整の難しさ
在職中の転職活動では、面接のスケジュール調整が難しい場合があります。多くの企業は平日の営業時間に面接を行いますので、仕事との調整が必要になります。特に、頻繁な面接や遠方の面接を受ける場合は、スケジュールの調整が困難になることもあります。すぐに入社してほしい場合のチャンスを逃す可能性もあります。
転職先の情報不足
忙しさや焦りから、転職先の情報収集が不十分になる可能性があります。結果として、転職後に予想外の環境や不満が生じることがあります。
辞めてから転職活動するメリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
余裕をもって転職活動を行える 面接や面談の日程調整が柔軟に行える スキルアップや学習に集中できる キャリアプランの見直し を時間かけてできる | 収入の心配 失業期間(職歴のブランク)の心配 前職のスキルや経験の衰え 新しい職場への適応期間が必要 |
メリット
余裕をもって転職活動を行える
転職先を慎重に選ぶことができ、自分の希望や条件に合った職場を見つけることができます。また、新たな職種や業界を探求する中で、自分の得意分野や転職アピールにつながる職種を見つけられる可能性もあります。
面接や面談の日程調整が柔軟に行える
面接や面談に集中することができ、日程の調整がしやすくなります。また、転職先の情報収集や研究に時間を充てることができ、より良い判断ができるでしょう。
スキルアップや学習に集中できる
スキルアップや学習に集中することができます。その結果、自分の得意な分野や転職に役立つ能力を発見することがあります。これは、普段の勉強や仕事の中では気づかなかった可能性があります。
キャリアプランの見直しを時間をかけてできる
キャリアプランの見直しや自己分析をじっくりと時間をかけて行うことができます。現職を辞めてからの期間を利用して、自分の将来の方向性や目標を再評価することができます。自身のスキルや興味、志向性に合ったキャリアパスを探求し、より充実した職業生活を築くための戦略を練ることができるでしょう。このような時間と余裕がある状況でのキャリアプランの見直しは、将来の成功に向けたステップとなります。
デメリット
収入の心配
収入面に不安があるでしょう。転職活動中には基本的には収入がないため、貯金を切り崩したり、支出を抑えたりする必要があるかもしれません。このような収入の心配は、ストレスを引き起こし、転職活動を妨げる要因になることもあります。
失業期間(職歴のブランク)の心配
転職先を探す間に、前職を辞めてしまうため、次の職場が決まるまでの間に空白期間が生じてしまいます。この期間が長くなると、履歴書や面接での説明が難しくなり、採用担当者に不安を与えることもあります。また、就職市場の競争も厳しくなるため、職歴のブランクがあることがネガティブに評価される可能性もあります。そのため、転職活動を進める際には、失業期間をできるだけ短くする方法や、スキルや経験の積み重ねに重点を置いた自己アピールが求められます。
前職のスキルや経験の衰え
前職で身につけたスキルや経験が徐々に薄れてしまうことが懸念されます。転職を考える際には、前職でのスキルや経験を維持・向上するための方法を考えることが大切です。また、転職後に新しい環境に適応するための学習やスキルアップにも積極的に取り組むことが必要です。
新しい職場への適応期間が必要
離職期間が長引くと、社会からの切り離された状態になることがあります。人との接触が限られ、仕事上のコミュニケーションの機会も減ってしまいます。転職後の職場に適応する時間がかかってしまうかもしれません。
回避するには、離職期間をできるだけ短くするか、積極的に人との接触やコミュニケーションを持つことが大切でしょう。
【体験談】仕事を続けながらと辞めてからの転職活動


私は、仕事を続けながら転職活動をした経験と、辞めてから転職活動をした経験の両方があります。どちらが良いかは、個人によって異なるでしょう。しかし、私自身は適切な方法で行えば辞めてからの転職活動にはメリットがあると感じます。
在職中の転職活動でメリットを考慮した結果の失敗談
働きながらの転職活動で、メリットを考慮しすぎた場合、転職後にこの会社と合わなかったということも起こり得ます。
私自身が経験したことですが、収入や職歴の空白期間を気にして、仕事をしながら焦って転職活動を行い、転職先の情報をあまりよく調べていなかったことが原因でした。
派遣スタッフとして働いている場合、空白期間を作らずに転職することはとても難しいです。派遣業界はすぐ働いてほしい求人が多く、転職活動に時間を割くことができません。仕事を決めた後になって、もっとよさそうな案件があることもあります。
このように、焦りから転職先を選んでしまい、結果的に違った環境になってしまうことがあるため、注意が必要です。
仕事を辞めてからの転職活動での体験談
私は20代の頃、計画もなく仕事を辞めてしまいました。その後、仕事を見つけるのがなかなか難しいという経験を何度もしました。特に未経験の分野に転職したい場合、無計画な退職は転職を難しくします。
年を重ねると、もっと前にああしておけばよかったと思うことがたくさんあります。他の仕事がしたいと思ったために職場を辞めたことがあり、辞める理由はその一つでしたが、職場に不満があったこともありました。不満が解消されることを優先し、思い切って辞めてしまいました。しかし、今考えるとその不満を解消する方法もあったかもしれないと感じます。自分が目指す仕事に向かって、急がずに転職を考えても良かったのかもしれません。時間が経ってから改めてそう思います。
多くの人が無職になると収入が途絶えることを心配すると思います。私も同じように感じました。少しの間収入がなくなるかもしれませんが、雇用保険の受給という方法もあります。
私は職業訓練を受けた経験がありますが、転職活動のタイミングは難しいと感じました。訓練後に希望する職に直接就けませんでした。


職業訓練のメリットは、スキルを向上させて転職することができるだけでなく、コースによっては時間の融通が利くため、自己分析に時間を割くことができます。また、新たな発見もできるのです。例えば、求人情報を見る際に特定の職種に限定せずに広く眺めていると、自分が興味を持った求人に出会うことがあります。そして、その分野についても考えるきっかけが生まれるかもしれません。
また、転職エージェントに登録することで、自分自身が考えつかなかった仕事の紹介も受けることができます。その仕事についても一考する価値があるかもしれません。
このようなことができるのは、余裕のある時間を持って仕事を辞めて転職活動を行うメリットがあるからだと感じます。
まとめ
転職活動をするタイミングには、大きく分けると在職中と辞めてからの2つの選択肢があります。
実際の転職者実態調査から見ると、働きながらの転職活動は一定の割合で行われていますが、そのメリットとデメリットは存在します。
働きながらの転職活動では時間やストレスの管理が重要であり、準備や適応期間を考慮する必要があります。一方、辞めてからの転職活動は自由度が高く、集中して取り組むことができますが、適応期間が必要となります。
私の体験談からも、両方の選択肢には成功や失敗の事例が存在します。最終的な選択は個人の状況や優先順位によって異なりますが、自身の目標や環境を考慮し、慎重に判断しましょう。
コメント